【YouTube動画/アッポッジョ・テクニック 】呼気2と対立49の声の闘争/窒息感発声/鎖骨と肩の適切な浮き加減/背中の筋肉の緊張方向

この動画と文章は、生徒さん向けのレッスン内容確認とKindle本の補足です。
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1 舌の位置と口腔の様子です。舌は前側に寄せます。咽頭上部の声の響きは口から直接出さずに、上あごの硬口蓋に貼り付けます。
2 母音の練習は、まず濁った声で行います。濁りは声帯の雑音であり、この雑音の均質化が響きの素になります。キレイな発声の延長線上にキレイな声はありません。声の発達段階に合った汚い声の練習が声の伸びしろを決めます。
3 声の闘争です。吸気筋と呼気筋が本当に同じ力になると声が出なくなります。発声時は気圧を制御して、やや優勢な呼気を目指す必要があります。呼気2が声になり、対立49が支えになります。
4 声を鍛える過程では窒息感が重要です。吸った息を逃がさずに声を出す必要があり、声道は全体的に狭くして、胸郭は全体的に広げます。吸った息を保持し、息をほとんど止める感覚で最少の呼気を声に変換すると良いです。
5 中音域から高音域に至る際は、首すじは縦に伸ばします。頭部を前方に投げ出しつつ、頭部を後方に引きます。これによって普通の頭部の位置を、双方向の筋力で意図的に作ります。
6 パッサッジョとそれ以降の高音は、次第に我慢を増やします。重い物を持ち、その重い物が次第にさらに重くなる感覚です。耐え続ける筋肉で高音を処理します。
7 肋骨(胸郭)を横から見た図です。肋骨は息を吸った状態を保持します。鎖骨と肩は少し上げたままにします。
8 腹部の断面図です。支えのある発声では、腹直筋は自然に据え置くだけです。腹直筋を意識すると呼吸筋が固くなり声が出にくくなります。腹部の横と背中側を内側から外側に向けて適度に緊張させると良いです。
9 鎖骨と肩の図です。鎖骨と肩は5ミリ程度浮かせます。これらが下がると胸郭と肋骨を上から押さえつける形になり、肺の機能を制限してしまいます。吸気の状態を保持しつつ、呼気を声に変換すると良いです。
10 背中の筋肉の緊張方向です。背中の筋肉は常に使います。脱力感はあっても脱力はしません。上下と左右に広げます。また内側から外側に向けて押し広げる圧力も感じながら声を出す必要があります。
(参考文献)
https://www.amazon.co.jp/Shinji-Nakayama/e/B0718V3SFQ/ref=zg_bs_2293031051_bl_16?_encoding=UTF8&refRID=3RK9Y2WHP014PKDGBZ22
(参考動画)
https://youtu.be/8IbQnwkh7uM